動物病院は、猫が急に体調を崩してしまった場合だけでなく、予防接種や定期健診など、猫を飼っていると必ずお世話になる場所です。かかりつけの動物病院があれば、もしもの時に猫の健康状態について相談することができ、飼い主の心強い味方になってくれます。しかし、数多くある動物病院のなかで、どこを選べばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、猫にとって良い動物病院の選び方についてわかりやすく解説します。猫を動物病院に連れて行く際の注意点なども紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
かかりつけの動物病院が必要な理由
猫の健康状態や成長過程を把握してくれる
かかりつけの動物病院があると、猫の健康状態や成長過程を把握してくれるようになるため、病気や異変にすぐ気づいてくれることが多いです。子猫のころからお世話になっている動物病院なら、ちょっとした体調の変化にも的確に対応してもらうことができます。
また、健康診断やワクチン接種も計画的に行えるので、愛猫の健康管理がしやすくなります。日頃の飼育方法についても相談しやすいため、かかりつけの動物病院があると安心できるでしょう。
緊急時の相談にも対応してくれることがある
かかりつけの動物病院があれば、猫が急に病気やケガをしたとき、すぐに受診することが可能です。さらに、動物病院によっては診療時間外でも対応してくれることもあり、応急処置やメール・電話での相談ができる場合があります。
猫の体調が悪くなるのは、日中の診療時間内とは限りません。このような場合でも頼れる動物病院があれば、飼い主にとってかなり心強いでしょう。
突然の体調不良でも安心して任せられる
猫が突然体調を崩してしまっても、かかりつけの動物病院があれば普段の健康状態を把握しているので、すぐに適切な処置をしてくれます。また、初めて行く動物病院よりも猫にとってストレスが少なく、飼い主も安心して任せられるのが大きなメリットです。
猫が体調を崩してから動物病院を探し始めると、処置が遅くなってしまいます。緊急時に一刻も早く対応してもらうためにも、かかりつけの動物病院を選んでおく必要があるといえるでしょう。
猫にとって良い動物病院の選び方
衛生面や設備が整っている
まず、動物病院の衛生面や設備が整っているかどうかを確認しましょう。待合室や診察室が清潔で、使われている設備や器具もしっかりしている動物病院は安心できますよね。
また、最新の医療機器が揃っている動物病院は、正確な診断や効果的な治療が受けられる可能性が高いです。動物病院によって対応できる治療は異なるので、できる限り設備が整った動物病院を選ぶと良いでしょう。
自宅から通いやすい場所にある
できるだけ自宅から近くて通いやすい動物病院を選ぶのも大事なポイントです。急な病気やケガをしてしまったとき、すぐ近くに動物病院があると安心です。また、車で通院する場合は、駐車場が用意されているかも確認しておきましょう。
動物病院が通いやすい場所にあると、定期健診やワクチン接種を行う際の負担も減るので、自宅の近くに信頼できる動物病院があるか調べておきましょう。
獣医師のヒアリングや説明がていねい
獣医師が飼い主の話をしっかり聞いてくれて、猫の状態や治療法についてわかりやすく説明してくれるかどうかも大切です。猫の病気や治療法について丁寧に説明してくれる先生なら安心感が生まれますし、相談もしやすいですよね。
反対に、説明が不十分だったり、こちらの話をちゃんと聞いてくれなかったりすると、納得のいく治療を受けられないこともあります。コミュニケーションがしっかりとれる獣医師がいる動物病院を選びましょう。
診察料金が適正価格でわかりやすい
猫の医療費は自由診療にあたるため、病院によって料金がバラバラです。治療費や検査費用が高すぎると経済的な負担が大きくなり、猫に適切な治療をしてあげられなくなるかもしれません。
良い動物病院は診察料金が適正価格で、どの治療にどれくらいの費用がかかるのかていねいに説明してくれます。料金の内訳が不透明だと予想外の請求額になることもあるので、あらかじめ料金表が提示されている動物病院だと安心です。また、ペット保険の対応ができる動物病院かどうかもチェックしておくと良いでしょう。
評判や口コミに問題がない
動物病院を選ぶときは、口コミや評判に目立った問題がないかどうかも大切です。ネットで調べたり、実際に通っている人からの話を聞いてみたりすることで、その動物病院の対応や治療の質などを調べることが可能です。
また、その動物病院で対応できなかった場合に、セカンドオピニオンもしっかり紹介してくれるどうかも、口コミでわかることがあります。ただし、動物病院は人によって相性があるため、口コミや評判はあくまで参考程度にしておきましょう。
さまざまな治療法を提案してくれる
猫の病気やケガに対して、ひとつの治療法だけでなく、いくつかの選択肢を提案してくれることも良い動物病院の特徴です。例えば、手術や薬物治療だけでなく、リハビリや食事療法など複数の治療法を提示してくれると、飼い主としても納得のいく治療法を選びやすくなります。
また、良い動物病院は治療だけでなく、予防策や日常のケアについても丁寧にアドバイスしてくれます。このような動物病院を選べば、猫にもしものことがあった場合でも安心して任せられるでしょう。
キャット・フレンドリー・クリニックに認定されている動物病院もおすすめ
キャット・フレンドリー・クリニックとは、猫を安心して任せられる動物病院かどうかを判断するために、国際猫医学会(ISFM)が定めた国際基準です。100項目以上の基準で評価され、一定の基準を満たした動物病院はキャット・フレンドリー・クリニックとして認定されます。
評価はゴールド・シルバー・ブロンズの3段階に分かれているので、飼い主が動物病院を選ぶときの基準として参考にできるでしょう。例えば、最も評価の高いゴールドの主な認定基準には、以下のような項目があります。
- 猫に配慮したストレスの少ない待合室を備えている
- 猫専用の手術室があり、最新設備で高度な治療ができる
- 猫専用の入院室がある
- 入院室には、猫が快適に過ごせる広いケージが用意されている
- 感染症の猫を隔離するための施設があり、感染症予防や管理が徹底されている
キャット・フレンドリー・クリニックに認定されている動物病院はネットに一覧が掲載されているので、気になる方は参考にしてみてください。
猫を動物病院に連れて行く際の注意点
いつも猫のお世話をしている人が連れて行く
猫を動物病院に連れて行くときは、猫のお世話をメインで行っている人が連れて行くのがベストです。日頃から猫と接している時間が長い人と一緒なら、猫も少しは安心できるはず。普段の猫の様子が詳しくわかる人が連れて行き、どうしても難しい場合は猫の状態がわかるメモなどを渡すようにしましょう。
猫をキャリーバッグに入れる
動物病院を受診する際は、猫を必ずキャリーバッグに入れるようにしましょう。キャリーバッグに入れることで、猫が怖がって暴れたり、脱走したりするのを防ぐことができます。いざというときに、猫がすぐキャリーバッグに入ってくれるように日頃から慣れさせておくと良いですね。
緊急時以外のタイミングでも受診しておく
猫の体調に問題がないと、動物病院に連れて行く機会は少なくなります。しかし、猫が元気なときから動物病院を受診することで、緊急時でも安心して任せられる病院なのかをチェックすることが可能です。健康診断や爪切りなどでもいいので、緊急時以外も動物病院を受診しておきましょう。
日頃から猫の体調を記録しておく
猫の体調や食事の量、トイレの回数などを記録しておくと、動物病院を受診する際に役立ちます。動物病院で聞かれることが多い内容をあらかじめメモしておけば、スムーズに診察が進みますし、些細な変化にも気づきやすくなるはず。猫の様子がいつもと少しでも違うと感じたら、こまめにメモする習慣を身につけておきましょう。
猫を安心して任せられる動物病院を選ぼう
今回は、猫を安心して任せられる動物病院の選び方について、チェックしておきたいポイントや注意点などを解説しました。かかりつけの動物病院があれば、いざというときに心強い味方になってくれます。動物病院は数多くあるため、大切な愛猫を任せられるのか、飼い主がしっかり確認することが大切です。ぜひ本記事を参考にしながら、信頼できる動物病院を探してみてください。
